Yahoo!ニュースを巡回していて気になったニュース(2015年9月19日付)です。情報元は同ニュース 「なぜ20年前の車「GT-R R32」が1年で2倍に急騰しているのか? 」ですが(既にリンク切れ)、以下の記事抜粋のとおり、1989~94年に発売されたスカイラインGT-Rの中古車価格がこの1年で急騰しているとのこと。
32GT-Rといっても、車好きのわかる人にしかわからないネタですが、1989~1994年当時は大学生・就職直後の私には、近くを32GT-Rが通り過ぎると振り返って見てしまうような、まさに憧れの車でした。そんな32GT-Rの概略は以下のとおりです。
- 16年ぶりのGT-Rの復活
- 当時の馬力規制により280PS(馬力)
- 同じく日産のファアレディZの海外輸出仕様は300PSであったものの、GT-Rの輸出はなし。
- 総生産台数は4万3,934台
スカイライン32GT-Rの中古価格が高騰している背景
先のYahooニュース記事から、ポイントを抜粋です。
- とある中古車情報サイトでのR32の価格は、状態の悪いもので80万円台、よい状態のもので500万円近く。
- この1年で価格が2倍以上に跳ね上がったものも珍しくはない。
- 背景としては、「アメリカのディーラーの買い漁り」がある。この「買い漁り」は、アメリカでの「25年ルール」規制がある。
- 「25年ルール」とは、「アメリカで直販されていないクルマは、製造後25年経過しないと輸入できない」というもの。32GT-Rの「25年ルール」が解除されたのが2014年。
- 映画「ワイルド・スピード」でGT-Rがと登場したこともアメリカのユーザーのハートを掴む一因となった。。。huluにて視聴できるので観てみます。
上記4のアメリカの「25年ルール」とは、どのような規則・法令に基づくものだろうと思い、探すこと1時間。ようやく以下のUSサイトにたどりつきました。
▼このサイトの記事によると「1989年式のR32-GTRの価格は、輸入コスト等の数千ドルを除く、走行距離50,000~180,000マイル(8万キロ~29万キロ)で、USD 15,000~20,000(1ドル120円換算で、180万円~240万円)」とのこと。また、ポルシェ911も引き合いに出しています。
▼こちらはイギリスの中古車販売店の例ですが、なんと安くても220万円、高いもので4百万円の価格が付けられています。
アメリカの25年ルールはどうような規則・法令に基づくものか
上記のUSサイトでようやく「25年ルール」の根拠となる規則・法令にたどりつけました。アメリカの安全基準であるFMVSS(Federal Motor Vehicle Safety Standard)によるもののようです。ちょっと見た限りでも、FMVSSの規則・細則のようなものは70にも及ぶため、詳細は割愛しますね。
日産が当初からアメリカへの輸出を意図していなかったのか、または安全基準に合致しなかったのか定かではありませんが(確認していませんが)、どうやら新車から25年経過した車はクラッシックカー扱いとなり、安全基準をクリアしなくても輸出できるようです。
確かに25年というと四半世紀。クラッシックカー扱いなのですね。UKの中古車情報でも、クラッシックカー専門店での販売広告もありました。
それにしても、GT-Rとはいえ、アメリカでこのような高値で売買されているとは、恐るべしアメリカマーケットです。今後も、25年を経過しGT-Rに続くものが出てくるでしょうね。
▼こちらの記事でも、価格が倍に!と記載されています。3倍近くに、ともあります。
ちなみに、この記事を書くにあたり調べていくと、上記リンク先のアメリカのサイトにも記載がありましたが、「JDM(Japan Domestic Market」の車のジャンルもあるようですね。もともとは「日本国内市場」との意味ですが、現在では「アメリカ人が日本仕様にカスタム・改造したクルマ」のことを「JDM」と呼ぶようです。これに対して、アメリカ仕様にカスタムしたクルマを「USDM(United States Domestic Market」と呼ぶとのこと。一時期(今もそうかもしれませんが)、ホンダのエンブレムの替わりに、米国仕様の「アキュラ」のエンブレムを付けるのが流行ってましたね。
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