AndroidをベースとするFire OSですが、ある程度 メディア視聴端末としてのFire TV Stickを使い込んでいくと、アプリ数が少ないことに物足りなさを感じます。そこで思いつくのがGoogle Playアプリをインストールすること。
私は2016年後半あたりから、Fire TV StickへのGoogle Playアプリの導入で試行錯誤していたのですが、導入方法と実用性を整理しました。
※ 当記事は2017年10月に投稿したものですが、Fire OSの更新などにより2017年10月当時と導入方法の選択肢が狭まったため、2019年5月に記載内容を大幅変更したものです。
目次
Google PlayアプリをFire TV Stickにインストールする方法
見出しではFire TV Stickとしていますが、Fire TVでも同様です。また、インストールできた場合にも必ずしも動作する保証もないことをお含みおきください(そもそも非公式な手法であり、動作しないことが多い)。
さて、Google PlayアプリをFire TV Stickにインストールする大きな流れは以下となり、この流れに応じて記載します。
- Fire TV Stickの設定を変更。
- PCまたはFire TV Stickで、アプリケーションファイルをダウンロード。PCでダウンロードした場合には、Fire TV Stickへファイルをコピペ。
- Fire TV Stickでアプリケーションファイルからインストール。
Fire TV Stickでの設定
Fire TV / Fire TV Stickにて、ダウンロード・保存したファイルからインストールできるよう設定を行います。
▼「設定」「My Fire TV」の「開発者オプション」を選択します。
▼「ADBデバッグ」「不明ソースからのアプリ」の双方をオンにし、準備完了です。
▲▼ 「不明ソースからのアプリ」をオンにする際に、以下の「対応は自己責任で」的なメッセージが表示されますが続行します。自己責任となりますが、私が約3年弱試した範囲では、不具合などが生じたことはありません。
以上にて、Fire TV Stick側の設定は完了です。
アプリケーションファイルのダウンロード
Fire TV StickへのGoogle Playアプリのインストールにあたっては、PCでダウンロードする方法と、Fire TV Stickでダウンロードする方法があります。前者の場合には、Fire TV Stickへのコピペが必要となりますが、こちらがより簡単に行うことができます。
以前はスマホアプリのApps2Fireによりスマホからインストール方法が簡単だったのですが、Fire OSの更新によりこの方法は使えなくなりました。
PCでダウンロードする方法
アプリケーションファイルをダウンロードするサイトは複数あるのですが、私は以下のAPKpureサイト(日本語サイト)を利用しています。ちなみに、ググってみると「APKpure 危険」との検索キーワードがありますが、トラブルが生じたことは皆無です。
▼サイトの右上に検索窓がありますので、そこにダウンロードしたいアプリ名を入力し検索すると、以下のように表示されます。
▼「続きを読む」の押下により表示される以下の画面にて、「ダウンロード APK」を押下すると、アプリケーションファイルをダウンロードできます。
なお、APKpureサイトにはFire TV Stickのブラウザ経由でもアクセス可能ですが、Fire TV Stickのブラウザは、私が試した範囲ではダウンロードに対応していません。
このため、Fire TV Stick本体でダウンロードする場合には、以下の対応を行ったほうが無難。
Fire TV Stickでダウンロードする方法
ズバリ、Fire OS用アプリとしてラインナップされている「Downloader」を利用します。
詳細は以下の記事に記載していますので、そちらを参照ください。
APKpureサイトにアクセスして、アプリケーションファイルをダウンロードすることはPCサイトと同様ですが、Fire TV Stickのブラウザでは困難なダウンロードがDownloaderでは簡単にできます。ただし、検索窓にアプリ名を入力しにくいのはFire TV Stickに共通の課題。この場合、以下のタッチパッド付のミニキーボードが重宝します。
ファイルをFire TV Stickへコピペ
PCにてアプリケーションファイルをダウンロードした場合には、Fire TV Stickのローカルへファイルをコピペする必要があります。
以前は、OneDriveなどのクラウドストレージで対応可能だったのですが、Fire OSが更新されたためか、2019年5月12日時点ではFIre TV StickからOne Driveなどへアクセスできなくなっています。
このため、ESファイルエクスプローラーを利用しつつ、PCからFire TV Stickのローカルへアクセスしコピペします。詳細は以下の記事を参照となりますが、2019年5月12日時点ではこの方法が簡単かつ確実な方法です。
Fire TV Stickでアプリケーションファイルからインストール
ここまでくると簡単です。ダウンロードしたアプリケーションファイルをESファイルエクスプローラーから実行・インストールします。
▼ESファイルエクスプローラーを開いて、PCからコピペ、あるいはFire TV Stickでダウンロードしたアプリケーションファイルを確認したうえ、これを選択します。
▼インストールを押下でインストールが始まります。
Google Playアプリ、Fire TV機器での使用感
▲Amazon、楽天市場など複数のGoogle Playアプリをインストールしましたが、その使用感はいかがなものか。
概括的なものですが、以下のとおり、お試し・お遊び要素としてはよいのですが実用的ではないものが多数あります。
Google Play アプリがFire OSでの利用を想定していない・最適化できていないはずですので、そもそもGoogle PlayアプリをFire TVで稼働させる試み自体に無理がありそうですが。
- スペックに劣るFire TV Stick 旧型での検証の影響もあるかと思いますが、アプリの起動・画面遷移など、スマホ・タブレットのサクサク感からイメージすると、かなり遅いものです。
- 例えば Gmailアプリなど、実際にインストールできても、起動してみると利用できないアプリもあり(Google Play 開発者サービスが必要)。
- 後段に記載のとおり、画面が横に間延びするアプリが多い。この「横に間延び」する現象は、縦表示のアプリをFire TV / Fire OS側で無理に(?)横表示していることが‘影響している。
別の視点で見た場合、Fire TVにGoogle Playアプリをインストールし運用よりも、ミラーリング(ただし、カクカクした動きです)、あるいはスマホ・タブレットをHDMI経由でテレビ接続したほうが、Fire OSとアプリの相性などを考慮する必要もなく、レスポンスもよいものです。
なお、全般的に実用的ではないとした具体事例等は以下となります。
ショッピング系アプリは、ほどほどに使用可
2017年1月に試した際も同様でしたが、Amazonショッピング・楽天市場は、ほどほどに使用できます。
「ほどほどに」にというのは、私が試した範囲ではエラーが生じることもなく、参照・検索等は可能なものの、スマホ・タブレット・Webサイトと比較すると、起動・画面遷移など、かなりもっさりしたものであるためです。
そのもっさり感は、スマホが国内で流通しだした当時(2010年後半あたり)に、Webサイトを開くレベル程度の遅さと表現できそうです。
▼楽天市場での表示事例。一般的に。Fire TVでショッピング系アプリを利用する需要はないと思いますが、参考までにインストールしてみました。
横に間延びした表示となるアプリが多い
Amazonショッピング・楽天市場などの一部のアプリを除き、Google PlayアプリをFire TVで表示すると「横に間延びしたような画面表示」になることが多いです。
▼間延び感が伝わりにくい画像ですが、テレビに表示したYahooアプリ。横幅の半分程度を拡大していています。
間延びと表現していますが、テキスト・画像が横方向に長くなる状況です。
ところが、この「間延びした画面」のスクショを撮影してみると、以下のとおり間延びすることなく、普通に表示されています。
このスクショは縦長画像だったのですが、このスクショにより、Fire TVでGoogle Playアプリを起動すると、システム的には縦表示であっても、ディスプレイ上は横表示されていることが発覚。このために、横に間延び・テキストが潰れたように表示されていたものでした。
▼こちらはGmailを起動した際のエラーメッセージ。
スマホでもよく表示される「Google Play 開発者サービス」に関するものです。
▼ちなみに、当記事のスクショは、Fire TV StickにGoogle Playアプリをインストールし撮影したものです。
まとめ
Fire TV Stick (初代および第2世代)とFire TV 2017モデルに、Google PlayのAndroidアプリをインストールし動作を検証しましたが、実用性ではかなり厳しいものです。ここはお遊び・いじって楽しむことを前提に、インストールできるだけでも十分、動いたらラッキーとの認識を持ち、インストールし試してみたほうが無難です。
▼2019年2月11日追記。Google Play アプリのOutlookをインストールしたところ、ホイール付マウスが必須ですが驚くほど軽快に動作します。
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